本当なら、今頃は図書館に通って、そこで借りた本を読んでいる筈だったのに、ついうっかり「波の塔/松本清張」が読みたいと思いついたばかりに、ネットで古本を注文してしまった。

で、映画に行ったりしていたので、読書の時間が取れず、最近やっとその「波の塔」を読み始めたばかりだ。

子供の頃、カッパ・ブックスという新書版のシリーズが家にあったが、両親の一体どちらが松本清張を読んでいたのかは不明。多分、父親だろうと思うが。

こういう古いのを読んでいると、昔の情景が眼に浮かんで、懐かしい気持ちになる。
また「こういう文章を書ける人、今の日本に居るのかな?」と思ったりする。

松本清張は、今で言う”鉄ちゃん”だ。
国鉄(現・JR)の時刻表が大活躍。
日本中の至る所が舞台となる。
だから、読者もつい、そこへ旅をしているような気分になれる。

自分は、ただ昔を懐かしんでいるだけなのかも知れないが、松本清張が偉大なミステリー作家、社会派作家、歴史学者であることは断言出来るので、読むこと自体は悪くないと思っている。読書なんて、単なる趣味に過ぎない。

これを読み終わったら、またサマリーポケットに預けて、いよいよ図書館行きだ。
楽しみ。